100回以上シリーズ放送中!CRT栃木放送「地球はひとつJ」

2024.05.02

2021年から放送中のCRT栃木放送の「地球はひとつJ」(隔週水曜日 10時40分~)。これまで100回以上放送されました!

2024年4月からは毎月1回(第4水曜日 10時40分~)の放送となり、栃木県出身のJICA海外協力隊隊員経験者の皆さんや、JICA事業に関わる方々にご出演頂き、活動のきっかけや想い、現地での取り組み、そしてそれぞれの「今」についてご紹介します。

「放送を聞き逃した」という方、「過去の放送について知りたい!」という方のために、最新の放送内容・出演者をご紹介します!


■4 月24 日放送 第110 回 老松 茂輝さん
(宇都宮市出身/派遣国:パラグアイ/職種:小学校教育)

写真左から小暮アナウンサー、老松茂輝OV

体育の授業での様子(リレー)

2024年度最初の放送は、1月にJICA海外協力隊の任国から帰国したばかりで、帰国後3カ月が経過してやっと日本の気候に慣れてきたという老松さんです。協力隊への参加動機は、海外で教師をやってみたいと考えていたこと、また大学時代にカンボジアでのボランティア活動を通し、現地の子供たちが限られた教育環境の中で頑張る姿を見て、「何かできないか」と考えたことだと語りました。子供たちを教えたいと思ったきっかけは、高校時代に教えることが上手い、と言われたことや、通っていた塾で下の学年の生徒に教えた経験から教える仕事が向いているのではないかと思ったことだったそうです。

老松さんの赴任国は南米パラグアイ。首都から東へバスで4時間ほど、街中に馬や羊が悠然と歩いている、日没の夕日が見える北海道のような平坦な自然豊かな場所だったそうです。現地での活動は子供たちに対する算数と体育の指導と現地教員の算数指導力向上のための研修会・勉強会の開催などでした。
現地では、教材がないため教材を使った授業がなく、教員が黒板に理論を書いて一方向的に話すスタイルで、体育の授業もサッカーだけの状況でした。そこで老松さんは、走ることなど陸上競技や、列に並ばせるなど日本で当たり前にやっていることを取り入れたところ、子供たちは進んで取り組み、学習発表会で活かすことができたそうです。
生活で印象に残ったことは近所の子供たちや日系社会の人たちとの交流だったそう。食事はワンプレート式で、お祝いの時はアサードと呼ばれるパラグアイ流バーベキューなどを楽しみ、栄養バランスはさておき、美味しく食べていたそうです。
帰国後間もない老松さんですが、今後は自分の幼少期の経験から同じような困難を抱えている子供たちへの支援のため児童福祉の分野での仕事を考え、現在保育士・カウンセラーなどの資格取得に向け勉強中とのことです。今後のご活躍が楽しみです。


■3 月27 日放送 第109 回 熊倉 百合子 さん 
(佐野市出身/派遣国:インドネシア/職種:青少年活動)

写真左から熊倉百合子OV、小暮アナウンサー

2023年度最後の放送は、JICA海外協力隊としてインドネシアに派遣され、前JICA栃木デスクとして現在放送中の「地球はひとつJ」立上げに尽力された熊倉百合子さんをお招きしました。熊倉さんはこの「地球はひとつJ」の記念すべき第1回に出演(2021年3月)。それを含めて今までに計4回の最多出演をしています。
協力隊への参加動機は地元(佐野市)で野外教育団体の立ち上げを計画していた時のこと。東京から地元に戻って教員をしていた際、協力隊経験者の同僚と出会い、色々な話をしているうちに興味が湧き、インターネットで協力隊を調べ、募集説明会へ足を運ぶなどして参加を決意し応募に至りました。
特に国際交流団体での勤務を通じて、外国人児童・生徒の存在を知り、聞いているだけではなく自分も経験する必要性を感じたことがきっかけだったそうです。
派遣国のインドネシアでは教育委員会に配属されました。小中学校をドロップアウトした生徒たちが通うセカンドスクールのような学校で、授業改善等に取り組んだそうです。その際、日本では学べる環境が当たり前になっていたが「学ぶことが楽しい」という現地の子供たちの発言に感動し、学ぶことの楽しさを再認識したとのことです。
帰国後はJICA栃木デスクとして栃木県民へのJICA事業紹介、国際理解促進事業調整、また企業・自治体・教育関係者とJICAの橋渡し的な調整業務に従事しました。現在は栃木県青年国際交流機構での国際交流及び青少年育成活動と佐野市で民間団体「ちょこっと」を立ち上げ、子供食堂の運営等を通じて子供たちの居場所づくりに取り組んでいます。また、現在も内閣府青年国際交流事業、栃木世界ネット、青年海外協力隊OB会などの活動を通して海外との関りを継続しています。今後は、インドネシアで体験した緩やかで温かな地域を日本で再現したい、多文化共生に関する目線の後押しをしたい、と語りました。


リンク:
JICA筑波 HP 「人」明日へのストーリー
【JICA筑波ファミリーのメッセージ~「自分には関係ない」と思わず、新しい扉を開け、世界を広げていきましょう!~熊倉 百合子さん】前編 | 「人」明日へのストーリー | JICA筑波 - JICA
【JICA筑波ファミリーのメッセージ~「自分には関係ない」と思わず、新しい扉を開け、世界を広げていきましょう!~熊倉 百合子さん】後編 | 「人」明日へのストーリー | JICA筑波 - JICA
下野新聞記事 https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/768245 


■3 月13 日放送 第108 回 矢部 翔太郎さん 
(高根沢町在住/派遣国:タンザニア/職種:体育)

写真左から小暮アナウンサー、矢部翔太郎OV

学校のグランドで野球を実施した。設備もない中で、一から作り上げた授業

矢部さんは、2015年から2017年の2年間、タンザニア共和国 ビクトリア湖のほとりにあるタンザニア第2の都市ムワンザで活動されました。
矢部さんの協力隊参加への動機はふたつあったそう。ひとつ目は、学生時代の将来の目標が教員になることだったそうですが、相応しい教員になれるのか不安を抱き、教員になる前に1度は海外で人生経験を積んでみたいという気持ちが湧いてきたこと。ふたつ目は、自身が福島県出身で東日本大震災時に災害ボランティアに参加し、その経験を通してボランティア活動の興味深さに惹かれたことでした。
協力隊では、学校の体育の授業を担当したり、サッカーやバスケットボールの部活動の指導、任期後半では現地教員とともに指導本の作成にも着手しました。現地では体罰が指導の一環とみなされていたことや、「体育」なのに理論が重視されていて、運動の動作を説明することに重点が置かれているため、言葉では説明できても実技が伴わないなど、活動当時の悩みも語ってくれました。また、当初は現地教員との衝突も多くありましたが、飲食をともにすることで徐々に良好な関係を築いていったそうです。現地の理論優先の形を非難することなく、指導本にはイラストを挿入し理論が分かり易くなるよう工夫しながら活動しました。
帰国後は、特別支援学校の教員を経て、現在は障害福祉分野の仕事に従事しています。職場では、タンザニアで矢部さん自身が経験した「人との違い」、「コミュニケーションの違い」を通し、自分らしさを主張できるような社会になることを望みつつ日々勤務している、と語りました。


■2 月28 日放送 第107 回 星 順子さん
(宇都宮共和大学教員/派遣国:モロッコ/職種:幼児教育) 

写真左から星順子OV、小暮アナウンサー

ダンボールで作った家で遊ぶ子どもたち

第107回の出演者は、JICA海外協力隊として活動したのち、現在、宇都宮共和大学子ども生活学部で教員をされている星順子さん。
「強い好奇心と、20代後半に世界を旅行し途上国の人々の温かさ、貧困の中でも逞しく生きている子供たちの笑顔に魅力を感じ、旅行ではなく長期で関わってみたい」と思ったことが、星さんが協力隊を志したきっかけのひとつだそう。
星さんは1999年~2001年、モロッコ共和国の首都からバスで約8時間の土漠地域の地方都市ミッスーで、幼児教育の質の向上を目的に活動しました。活動1年目は幼児教育現場で現地教員と共にニーズを探り、2年目はモロッコ全国の保育者に対する講習会を開催するなど積極的に取り組みました。
「自分は2年間で帰国してしまうので現地同僚の保育者が講師となって育ってもらうことに注力した」と語りました。
教材不足を補うため廃材をリサイクルして製作したところ、活動当初は、現地関係者からゴミの再利用に対して非難され、「幼児教育・遊びに対する概念が大きく違う」と、日本との違いに悩んだ星さん。活動を続けるうちに、徐々に受け入れられていきました。
現在の職場で教員を務める星さんは、協力隊での経験を取り入れ、大学の「異文化理解と子育て」や「グローバルコミュニケーション」といった科目で、学生に対し日本在住の外国人と交流の機会を設けたり、外国人の子供の保育に関わっている保育者の話を聞かせるなど異文化に触れる経験を大切にしているそうです。協力隊参加がなければ今の仕事に就くことはなかった、人生に大きな影響を与えてくれたのが協力隊であった、と振り返りました。


■2 月14 日放送 第106 回 2023 年度3 次隊
芦澤 和さん   (小山市/PC インストラクター/ガーナ)
斎藤 ゆき乃さん (塩谷町/理学療法士/パラグアイ)
具志 梨紗さん  (矢板市/コミュニティ開発/ベナン)

JICA海外協力隊3名に現在の心境等について語って頂きました。
具志さんは「20年前アフリカのエイズ孤児について知ったことをきっかけに、自分に何かできることはないかと考えた。現地語の習得が不安だが、現地でのボランティア活動を通して支援を考えたい。帰国後は女性の子育て支援、また日本に住む外国人、特に女性や子供たちの多文化・共生社会のために支援したい」と語りました。
斎藤さんは学生時代に海外に対する興味が湧き、将来の進路について語学系か医学系かに迷った時にJICAの存在を知り、その両方を生かせるのではないか?と決断に至ったと言います。「コミュニケーションが必要とされる職種なので不安な面が多い。帰国後の方向性に関してはまだ考えがない」と語りました。
芦澤さんは、学生時代にインドに半年住んだ経験を持ち、その際に現地の方から唐突に「仕事を作ってくれ」と懇願され困惑した思いを語りながらも、当時将来に対し特にやりたいことはなかったが現地の声が頭に残り、何かやってみたいと思うようになって協力隊受験に至った、と語ってくれました。
現地に着任して最初に何を感じたでしょうか。現地の様子に驚いているかもしれません。健康に留意して、楽しんで活動してもらいたいですね!

【番組情報はこちら!】
番組名:「地球はひとつJ」
CRT栃木放送(栃木県内対象のAMラジオ)http://crt-radio.co.jp/
放送時間:毎月第4水曜日午前10時40分~(10分~15分程度)・1年間の予定
聞き逃した方はこちらから↓
ラジコタイムフリー:
https://radiko.jp/#!/ts/CRT/20210331090000
青年海外協力隊とちぎ応援団HP(過去の放送を聴くことができます): https://tochigiouendan.wixsite.com/ouendan/oneearth

過去の放送はこちらから��
https://tochigiouendan.wixsite.com/ouendan/oneearth

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