【参加者の声:JICA海外協力隊候補生向け農業研修に参加して】

掲載日:2024.05.02

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JICA筑波では海外協力隊(農業系職種)合格者を対象に途上国の農業人材に求められる農業技術とコミュニケーション能力の向上を目的に任意参加の研修を行っています。
今回参加者の増山帆乃香さんに2週間の研修に参加した感想を聞きました。

インタビュアー(以下I):初めに増山さんが国際協力や協力隊を目指したきっかけを教えてください。

増山さん(以下M):小学生から農業や自然に興味があり、中学生の時にタイの北部の農村に一週間住んだ体験が国際協力に関心を持ったきっかけでした。首都と農村の生活基準や経済、考え方などの差に驚き、自分が途上国の農業に関わることで都市部と農村部の格差をなくしたいと思うようになり、大学は農学部に進学しました。農学分野の国際協力に関わる人の登竜門的な存在である協力隊のことを知ったのは、就職活動をしていた大学3年生の3月でした。なるべく早く現地のこと知り今後に活かしたい・学生時代に学んできたことを試してみたいという気持ちで協力隊の道に進みました。

I:中学生でタイの農村部に1週間滞在はすごいですね。その経験から途上国・農業への関心が高くなり、農業系の大学に進学したとのことで、農業分野の知識は既にお持ちの中、今回この研修に参加しようと思った理由は?

M:私の活動の要請内容に「現地で入手可能なものを用いて」と書かれていて、市販の資材を使った栽培をしてきた自分は途上国では通用しないと感じたからです。日本の農業しか知らない自分とのギャップを埋めてから渡航するために、実際に現地の方の声を聞き、技術を磨いて引き出しを増やしておきたいと思い、参加しました。

I:今回参加し、当初期待していた現地の農業技術は身に付きましたか?

M:JICA筑波には2週間ほどお世話になり、SHEP、野菜、稲作コースの中で関心のある講義、実習へ参加しました。最後に研修で学んだことを研修員向けに英語でプレゼンテーションを行いました。講義・実習では現地農家が使える技術や農業用資材の作り方を学び、農業の引き出しを増やすことができました。プレゼンテーションでは、研修員の皆さんからフィードバックしてもらったことで、現地の方々が何に興味を持ち、疑問に思うか実感できました。今回仲良くなった研修員も多く、アフリカで頼れる友人ができたことも良かったです。

I:増山さんの期待に応えられた研修となり、よかったです。増山さんの研修に参加している様子を拝見し、アフリカやアジアなど世界各国から来ている研修員との距離を縮めるのが上手と思いました。最後に協力隊への意気込みをお願いします。

M:今回学んだぼかし堆肥、籾殻燻炭、木酢液などを活かし、マニュアルの作成・普及活動を行うことで、高騰する化学肥料や農薬の利用低減に取り組み、持続可能な農業に寄与したいと考えています。また、講義・実習内容や研修員のフィードバックを活かした農業指導や勉強会の開催も準備しています。さらに今回の研修で親しくなった研修員と連絡を取り合い、カメルーン国内外の協力隊活動にも活かして行きたいです。

I:ありがとうございました。カメルーンでも頑張ってください!

JICA筑波では農業系のJICA海外協力隊候補生に向けて、農業研修を実施しています。参加を希望される方はこちらをご確認ください。

【協力隊の皆様へ!応募受付中!】 JICA筑波協力隊候補生向け農業研修 | 日本での取り組み - JICA

アフリカの農業普及員たちと研修に参加している様子

研修員たちに向けて研修で学んだことをプレゼンしている様子